家族の年輪

昨年の9月。一年ぶり、二度目の撮影に呼んでいただきました。

今回は家族が一人ふえての撮影でした。

去年私に近寄ろうとしなかったお兄ちゃん。彼のペースに合わせて距離を縮めようかなんて考えていると、ひょいっと私の手を引っ張って彼にだけ見える路面電車に乗せてくれました。

時間が経って、家族が増えて、目の前の四人が去年の三人よりさらに一回り、家族になっているのがファインダーから伝わってきました。

新しい家庭を築き、迷いながら進む中で、よその家庭が素敵に見えたり、うらやましく思ってしまうような事が私には時々あります。

この日の写真を見ながら、去年素敵に見えた家族が、今年はもっと素敵な家族になっていて、どの家庭も始めから素敵な家族なんじゃない。みんな年輪のように少しずつ、少しずつ家族になって行くんだなと、とても穏やかな気持ちになりました。